子供の頃

私が年をとったということでしょうね、最近昔のことをよく思い出します。
1953年/昭和28年愛知県の碧南市という町に生まれました。細かい記憶があるのは昭和34年の伊勢湾台風くらいからでしょうか。
そのころにはまだ高射砲跡や防空壕あとなど戦争の跡もありました。
私が小学校に上がる頃はまだテレビが一般家庭にはありませんでした。
電話がある家も少なかったです。
車もありませんでした。
映画「3丁目の夕日」の田舎バージョンといった感じしょうか。
私の子供の頃の田舎では荷物を運ぶのに馬車がまだ活躍していました。
小学校からの帰り、瓦を積ぶ馬車の荷台に乗せてもらい帰ったことを覚えています。
鍛冶屋、豆腐屋、竹細工屋、畳屋、テーラー(洋服の仕立て屋)、げた屋など職人が元気よく働いていました。
そんな仕事場を店先でよく眺めさせてもらったものです。
テレビも電話も車もない暮らしでした。
娯楽と言えば家族揃って映画を見に行くことでした。
お風呂やご飯は薪で炊いていました。
今思うとすごい暮らしですがそれなりに楽しく暮らしていたように思います。

なんだか懐かしく当時の景色を思い出します。

それが1964年東京オリンピックの頃からビックリするほど変わっていきました。いろいろな電気製品が続々と家庭に入ってきました。
車もすごい勢いで普及しました。日本は「奇跡の復興」などと呼ばれていました。
豊かさの証しは3Cでした。カー、カラーテレビ、クーラーです。
なんだか日本が豊かなで幸せな国になったように思い始めました。
そして平成の時代になり色々なところにコンピューターが導入され、家庭にも入って来て、もうすごいことになりました。
我が家にも20年前コンピューターを一式導入しました。それに携帯電話。
昭和から平成、明治維新なみのすごい変化だったように思います。
ネットが発達し、おかげで直接会ったことが無い人と仕事もしているし交流もしています。
連絡も買い物もネットなくしてはどうしようもない時代です。
すごい便利です。

でも最近なんだか本当にこれでよかったのか、とも思っています。
情報がありすぎるのも少々面倒に思います。
仕事の質も変わりました。職人の仕事がどんどん消えて寂しく思います。
便利がそれほど素敵なものじゃないとも思っています。
ただ、だからといって、もう昔には戻れないでしょうね。

10年後20年後、どんな暮らしをしているのでしょうね。

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